テレマティクス保険とは?保険料を安く抑えられる新しい保険!
最近、自動車保険業界の新しい保険として注目されている、「テレマティクス保険」。
欧米では既に導入されており、日本でもこのテレマティクス保険の商品が誕生しています。
テレマティクス保険とはどんな保険なんでしょうか?
1.テレマティクス保険ってどんな保険なの?
私が初めて「テレマティクス保険」を知ったのは、数日前のNHKニュースでした。
テレマティクスとは、「テレコミュニケーション(通信)」と「インフォマティクス(情報工学)」を合わせた技術のことで、この2つの言葉を合わせて名付けられました。
テレマティクス保険とは、走行距離やアクセルの踏み方やブレーキの掛け方などといった運転情報を、保険会社が取り付けた専用の通信端末で情報を取得・分析し、その情報をもとに保険料を算出する仕組みです。
テレマティクス保険には
【PAYD(ペイド):Pay As Your Drive】
走行距離が短いほど保険料が安くなり、長いと高くなる「走行距離連動型」
【PHYD(ファイド):Pay How Your Drive】
速度を抑え、急発進、急ブレーキ、急ハンドルなどをしない安全運転ほど保険料が安くなり、逆の危険運転ほど高くなる「運転行動連動型」
の2種類があります。
欧米では既に導入されており、急速に市場を拡大しているテレマティクス保険。日本でもテレマティクス保険の自動車保険商品が誕生しています。
2.テレマティクス保険のメリット・・・保険料が安く抑えられる!
テレマティクス保険のメリットは、保険料を安く抑えられることです。
走行距離が短くなったり、アクセルやブレーキの操作がやさしく、常に安全運転をしている場合だと、事故リスクが少なくなり、保険料が安く抑えられることが出来ます。
テレマティクス保険は、「リスク細分型保険の、またさらにリスク細分された自動車保険」のことですね。
また、自動車業界でも「若者の自動車離れ」で、厳しい状況に置かれていますので、テレマティクス保険によって保険料の軽減や、自動車事故の減少などに繋がるのではないかと注目されているそうです。
セーフティドライバーの方にとっては、保険料が安くなるのは嬉しいことですよね。
3.日本の保険会社もテレマティクス保険の商品が登場!
日本の保険会社でも、テレマティクス保険の商品が登場しています。
2015年8月現在、「あいおいニッセイ興亜損保」と「ソニー損保」の2社がテレマティクス保険を導入しています。
また、2014年度内には、「損保ジャパン」でも導入予定とのことです。
では保険会社各社、実際どんな内容になっているのでしょうか?
■あいおいニッセイ興亜損保
トヨタ自動車のカーナビ、専用スマホアプリと連動する、「つながる自動車保険」
あいおいニッセイ興亜損保のテレマティクス保険は、トヨタ自動車のカーナビ「T-Connect」と、専用のスマートフォンアプリと連動しています。
走行距離などの車両運行状況をスマホなどを使って送信するので、ムダの無い合理的な保険料が算出されます。毎月の走行距離や保険料の確認も出来ます。
また、車から送信される車両運行情報を分析し、「安全運転アドバイス」を閲覧することが出来ます。
緊急時には、専用ナビアプリ、専用スマホアプリから「つながる自動車保険専用事故受付デスク」へワンタッチで連絡が出来ます。24時間365日体制で対応可能なので、いつでもワンタッチで事故通報が出来ます。緊急時にいつでも受付可能なのは安心ですよね。
■ソニー損保
ドライブカウンタを搭載して、運転がスムーズな人には保険料をキャッシュバックする、「やさしい運転キャッシュバック型」
ソニー損保のテレマティクス保険は、無料で貸し出される小型の計測器「ドライブカウンタ」で、加速や減速のスムーズさを計測します。
急発進の少ない「ふんわりアクセル」、急ブレーキの少ない「なめらかブレーキ」の度合いがドライブカウンタに100満点の点数として表示され、計測結果に応じて保険料をキャッシュバックします。
ドライブカウンタには通信機能が無いので、計測結果は契約者が同社に申告して、キャッシュバックを受ける仕組みになってます。
また、運転計測結果のレポートが届くので、日常的にやさしい運転を心がけることが出来そうですよね。
■損保ジャパン日本興亜
2015年3月に全国サービス開始予定の、企業向け安全運転支援サービス、「スマイリングロード」
SMILING ROAD(スマイリングロード) | 損保ジャパン日本興亜
損保ジャパン日本興亜のテレマティクス保険は、企業向けに「スマイリングロード」を2014年度内に開始予定です。
一部地域では2014年12月に既に開始されていますが、2015年3月に全国でサービス開始を予定しています。
通信機能付きのドライブレコーダーによりビッグデータ(走行データ)を収集し、「危険な運転操作」だけでなく、「安心な運転操作」も自動的に分析するアルゴリズムを開発し、安全運転診断結果をスマートフォンなどにフィードバックします。
提供対象者は「損保ジャパン日本興亜の、自動車保険フリート契約に加入している」ことが条件ですが、スマイリングロードを全車両に導入した場合、自動車保険料を5%割引します。さらに、事故防止の取り組みによって支払い保険金が減少すると、翌年度の優良割引率が拡大される仕組みになってます。
保険料が安くなる云々ではなく、法人向けのテレマティクス保険ですから、事故そのものを無くすことで保険料が安くなるのが狙いかと思われます。
万が一の事故の際には、衝撃の検知や位置情報を手動か自動で送信することができ、迅速な事故対応や、ドライブレコーダーによる正確な事故状況を把握することが出来ます。
まとめ
テレマティクス保険は、「自動車保険の保険料がぐっと下がる」だけではなく、日々の安全運転を心がけて、自動車事故を減少させる狙いもあったんですね。
また、ここ最近よく耳にする「ビッグデータ」を用いていたり、スマートフォンやカーナビと連動したりと、テレマティクス保険は最先端の技術を用いており、自動車保険もここまで進化したのか!と、正直驚きました。
やはり自動車事故はあってほしくないので、日々安全運転を心がけることが大切ですね!
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