共済と生命保険の違いとは?共済の概要について
「共済」ってよく聞きますよね。保険以外にも、「共済病院」「共済年金」など全国にありますが、共済って実際どんな仕組みになっているのでしょうか?
また、共済と保険ってどんな違いがあるのかも調べてみようと思います。
1.共済は「互いに助けあう」「相互扶助」という意味
共済とは、営利を目的にせず、組合員同士の助け合い(相互扶助)という理念の下に事業活動をおこなっています。
日本にはたくさんの共済があります。教職員を対象にした「教職員共済」、大学生を対象にした「大学生協」、中小企業の経営者や従業員を対象にした「小規模企業共済」など、共済は企業や団体、地域など、「特定の人だけが加入する団体の構成員に限定して展開する事業」「誰かが困った時に、みんなでお金を出し合って、お互いに助け合う事業」なのです。
なので、共済に入るためには、月数百円~数千円の出資金を払って組合員になる必要があります。
組合員になれれば、誰でも共済に加入することが出来ます。
共済の保険の代表格といえば「CO・OP共済」「JA共済」「全労災」「都道府県民共済」です。この4つは「4大共済」と言われています。
都道府県県民共済は「県民共済」でお馴染みですよね。東京都は「都民共済」、京都府と大阪府は「府民共済」、神奈川県は「全国共済」北海道は「道民共済」と、都道府県によって名称が違っています。
2.保険会社と共済はどう違うの?
まず、保険会社は不特定多数の人が加入出来るのに対して、共済は前述の通り「特定の人だけが加入する団体の構成員に限定して展開する事業」のことです。
保険会社では「保険金」「保険料」という言い方ですが、共済では加入者のことを「組合員」、支払う金額は「出資金」「掛金」という言い方になります。
そして、保険と共済は、根拠法に違いがあります。
加入者の権利義務などの基本的なルールについては、共済・保険に共通して適用される「保険法」に基づいていますが、
・保険会社は「保険業法」
・JA共済は「農業協同組合法」
・生協や労働組合の行う共済は「消費生活協同組合法」
・JF(漁協)共済は「水産業協同組合法」
が根拠となっています。
所管庁も、保険会社は金融庁ですが、JA共済・JF共済は農林水産省、生協などの消費生活協同組合法に基づく共済は厚生労働省、中小企業等協同組合法に基づく共済は経済産業省、など、それぞれの共済で所管庁も違ってきます。
3.共済の特徴は?
共済には、終身共済やがん共済、自動車共済やこども共済、火災共済など、いろんな保障の商品があります。
「共済は掛け金が安い」とよく聞きますが、組合員同士の相互扶助の下で事業活動をしているので、月1,000円程度からの掛け金でも加入出来る商品があるのが、共済の特徴の1つです。
しかし、共済の医療保障は1入院の保障期間が長いものの、年齢が65歳以上になると月掛け金は据え置きなのに、保障内容はどんどん減っていくとのこと。
共済は本当にコスパ最強の保険なのか?民間保険会社と比較してみた
また、都道府県共済は、共済が無い県(8県)に転居した場合、共済を継続出来ないこともあるそうです。
ちょっと!共済のデメリットばかり書いているんじゃないわよ!とお叱りの声が飛んできそうですが・・・
共済は掛け金が安いだけではなく、割戻金が出れば加入者に還元されますし、共済は保険金の不払い問題が無く、交渉などでも揉めないことで有名なんです。
都道府県共済だけでも、共済の加入件数(全ての共済事業の合計)は2057万件なんだそうです。多くの皆さんが加入されているのですね。
共済も生命保険の商品と同様、どんな保障が自分に適しているか、いろいろ調べて加入することをオススメします。
おまけ.共済は「地域貢献」の活動も活発!
数ヶ月前、JA共済主催の交通安全イベントに行きました。
アンパンの顔をしている(バレバレ?)、子どもたちに大人気のヒーローが出てきて、子どもたちが大興奮していました。
実はこのイベント、JA共済の「地域貢献活動」の1つで、交通ルールや交通安全についてを親子で楽しく学ぼう!というものなんです。全国で行っているそうで、あなたの街にも来るかもしれませんよ!
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